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人材開発の観点から見ると、オフィスは従来以上に重要な意味を持つようになっている。高度情報化の進行や、仕事の専門分化により、メンバー間のコミュニケーションが阻害されやすくなっているからだ。オフィスという「物理的スペース」が仕事や能力形成に与える影響は、従来より大きくなっているはずである。その意味でオフィス改革は意味あるものだが、単なるスペースの改革に留まっていては、本来期待すべき効果は得られないだろう。
職場における非公式なコミュニケーションの重要性
オフィスという物理的なスペースは、働く人々にとってどんな意味があるのだろうか。オフィスは、単なる業務上の情報交換の場というだけでなく、OJTやメンタリング(先輩-部下間で営まれる心理的かつキャリア的発達支援関係)など、学びの場としての役割を担っている。
そして、オフィスでの学びは公式なものに留まらない。リーダーシップ研究で有名なCCL(Center for Creative Leadership)の元所長モーガン・マッコールらによれば、「人間の能力開発の70%は、インフォーマル・ラーニングによって説明がつく」。公式のラーニングは30%にすぎず、残りの大部分は、人は現場で学んでいるという。