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広告業界最大手の電通は、営業力の強さにも定評がある。成果物が明確で社会的な評価を得られやすいクリエイティブとは異なり、広告会社の営業とはあくまで黒子である。その一方で、最前線で仕事を創り、チームを先導する営業は、電通にとって不可欠な存在でもある。営業におけるモチベーションの源泉とは何か。また、チームのやる気を引き出すために、どのようなマネジメントをすべきなのか。100年以上の歴史を持つ電通で初めて、営業局出身者として社長に就任した石井直氏に聞いた。
電通にとって優秀な営業とは何か
編集部(以下色文字):石井さんは営業局出身者として初めて電通の社長に就任しました。ご自身の経験も踏まえて、優秀な営業をどのように定義されますか。
石井(以下略):まず申し上げたいのは、営業という仕事の定義そのものが変わったということです。経済が右肩上がりだった時代には、よいメディアの枠を取り、よい広告をつくっていくこと、ほとんどそれだけをやっていればクライアントとよい関係を構築でき、よいマーケティングができました。また、広告は広告、プロモーションはプロモーション、販売促進は販売促進と、それぞれが独立してやっていた時代が長かったと思います。