●コンテンツで刺激しよう
i世代は複数の情報源からのコンテンツで常に刺激を受けており、その量に圧倒されてもいる。ニュースフィード、写真、動画をすさまじいスピードでスクロールしていく。
このデジタル・ネイティブ世代にリーチするには、エンゲージメントを誘発する刺激的なコンテンツを作らねばならない。フォーカスグループ調査でi世代の回答者たちは、大学はメールの効果を高めるために動画や写真などのインタラクティブな要素をもっと使うべきだと提案している。
彼らはまた、質の高いコンテンツとデザインのウェブサイトを求めている。i世代はビジュアル世代なのだ。2014年のMMNPL調査では、i世代の50%は新製品について調べる時にユーチューブを利用していたが、ブランド発のメールを読む人はわずか25%に留まっていた。オンラインで生活を送る彼らにとって、ウェブサイトのデザインやコンテンツはブランド選択に大きな役割を果たしている。
●モバイル経由でリーチしよう
あなたの担当するブランドや属する企業・組織には、モバイル向けのサイトがあるだろうか?この世代はめったにスマホを手放さず、何を決めるにせよ一日中スマホに頼っている。
店頭マーケティングの国際団体POPAIが実施した購買行動に関する調査によると、米国の9~13歳の子供たちの年間購買力は約430億ドルに達するという。モバイル機器とeコマースの拡大によって、この数字はさらに上昇するだろう。
インスタグラムは最近、小売ブランドの広告に購入ボタンを導入し始めた。製品・サービスや教育の情報を提供するモバイルアプリも続々と登場している。企業はモバイルに最適化されたメッセージングを十分に活用しないと、大きなマーケティング機会を逃すことになる。
●i世代の台頭は始まっている
彼らは高校や大学を卒業して就職する段階に来ている。大きな購買力を持ち、選挙権を行使して重要な意思決定を行い、社会のなかで立場を明確にし、経済に寄与している。
このi世代にリーチするためには、企業は透明性を高め、親しみやすい存在となり、過度なほどソーシャルに注力する必要がある。マーケターが従来のコミュニケーション方法を変えなければ、デジタル・ネイティブであるこの世代は背を向けて他のブランドへと移ってしまうだろう。
HBR.ORG原文:How to Market to the iGeneration May 06, 2015
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ジョアン・シュナイダー(Joan Schneider)
ボストンを本拠とするマーケティングのコンサルティング会社、シュナイダー・アソシエーツのCEO。共著にThe New Launch Plan: 152 Tips, Tactics and Trends from the Most Memorable New Productsがある。