ケロッグ校の歴史
ノースウェスタン大学のビジネス教育の歴史は1908年にさかのぼる。当初は夜間部の学部レベルの教育で、1919年にMBAを開始し、1951 年にはエグゼクティブエデュケーションも開始している。しかし、基本的には学部教育中心であった。
その歴史の中での最大の意思決定は、1966年に歴史ある学部レベルの教育から完全に撤退し、大学院レベルに集中したことである。また、マネジメントは政府や病院等のビジネス以外の組織にも普遍的に存在するので、ビジネススクールでなくマネジメントスクールを名乗り、MBAではなくMM(Master of Management)という学位を授与していた。
ジェイコブスのディーンとしての貢献
その後1975年にディーンとなったジェイコブスは何をしたのか。
それは、ハーバード式の個人対個人の戦いのケース教育からチームアプローチへの変革、フィリップ・コトラー教授を中心にマーケティング分野を強化し「マーケティング・スクール」としてのブランドの確立、アレン・センターの開設によるエグゼクティブ教育を強化、世界的な若い学者の採用などである。
また、入試においては全員に面接を課し、その入学選考委員会を学生中心に組成、といったことも行った。これらが戦略的・有機的につながった一連の策であったということを本連載で明らかにしていきたい。
(第2回につづく)
※次回は9月4日(金)公開予定