プロフェッショナル・マネジャーという概念は、けっして目新しいものではないが、はたして経営者は、プロフェッショナルといえるのだろうか。医師や弁護士のように、正規の教育制度もなければ、認定資格制度も、共通の行動規範もない。筆者らは、ここ10年の間に失われた社会的信頼を回復し、営利を追求する企業が公益に貢献するように経営されるには、経営者をプロフェッショナル化する必要があると訴える。そうなれば、経営者に自己統制が働くようになるだけでなく、株主価値の最大化を超えて、社会の利益を代表するエージェントとなり、創造性とイノベーションを促し、よりよい社会の実現に貢献するという。