かつてIT化によって進められた業務プロセス改革が、今後は機械学習技術によって行われる。人と機械(AI)の協働による業務改革の先端事例を紹介。
「マシン・リエンジニアリング」とは、機械学習の活用による業務プロセスの自動化である。この手法はまだ新しいものの、一部の企業はすでに驚くべき成果を上げている。
特に顕著なのは、スピードと効率の向上だ。我々がマシン・リエンジニアリングの初期導入企業168社を調査したところ、ほとんどの業務プロセスにおいて、スピードは2倍かそれ以上改善していた。なかには、10倍以上の向上を報告している企業もある。
それはどのように実現されているのか。我々の調査によれば、企業はマシン・リエンジニアリングを用いて「人と機械の新たな協働体制」を確立し、複雑なデジタルプロセスにおけるボトルネックを解消している。たとえば、画像の解析やレポートの作成などでは、マシン・リエンジニアリングは人間が行うデジタル作業を直接的に助ける。また、データの山に埋もれたインサイトを発掘する時にも役に立つ。
機械学習によるプロセス改革を通してスピードと効率を実現した企業の事例を、いくつか紹介しよう。