"AIプラットフォーム・ベンダー"として
あらゆる企業のビジネスをサポート

――こうしてマイクソロソフトのAI/クラウドがパートナー企業との協業を通じて1つのエコシステムを形成しつつあるわけですが、一方でアマゾンなどの協業ベンダーもクラウドやAIを武器にしたエコシステムを形成しています。それらに対して、マイクロソフトのエコシステムはどのような特徴/強みを持つのでしょうか?

 まず技術面で他社を圧倒的に凌駕している特徴として、堅牢なセキュリティが挙げられます。マイクロソフトは全世界で約3500名のセキュリティ専門の人材を配置し、 年間10億ドル(約 1000億円)をセキュリティに投資しています。マイクロソフト サービスを保護する「 Cyber Defense Operations Center 」、法律 や技術の専門家チーム「 Digital Crime Unit 」、クラウド サービスを防御す る「 Cyber Hunting Team 」、マルウェア対策の「 Malware Protection Center 」などが相互に連携し、24時間365日態勢で、世界各地で起こるサイバー攻撃にも迅速に対応しています。サイバー攻撃による被害が深刻化している昨今、「安心して使える」という点は企業/個人を問わず重要なポイントです。

 コンピュータによって人の活動を支援する"コグニティブ技術"に関して豊富な蓄積を有していることも当社ならではの強みです。これらをご活用いただくことで、お客様やパートナー企業はより付加価値の高いサービスやソリューションを作り出すことができるのです。

 そしてもう1つの特徴が、私たちはあくまでもAIプラットフォームの提供に徹していることです。マイクロソフトはAIプラットフォームの提供を通じて得るさまざまなトランザクション・データを使い、お客様と競合するビジネスを行うことはありません。米国ウォルマート様が自社システムを動かすためのクラウド環境としてMicrosoft Azureを選ばれたのは、他社を意識してのことでしょうし、同様の懸念を持つ国内流通業のお客様からも多くのご相談をいただいています。AI/クラウドのプラットフォーム・ベンダーとしてのマイクロソフトへの期待が日に日に高まっていると感じています。