マーケティングの鉄則は「武器を使える人を使う」

 SNSマーケティングがさらにマーケティングの手法を前進させるのは間違いない。では、私たちはどのように進めたらよいのだろうか。

 私も含め、非デジタル系の年配者がいくら考えても適切な手法は分からない。今の若者たちは、テレビを見る時間が減り、デジタル世界であらゆることを処理している。友人や家族とのコミュニケーションはもちろん、大学の授業では板書を取らずにスマートフォンで撮影し、わからない事があればインターネットで即座に調べる。プレゼンテーションもスマホを活用する。このような若者の動きの変化を私は見てはいるが、私自身がその動きの中にいるわけではない。

 大学の情報発信案を学生たちにそれとなく相談してみると、「先生、こんなの全然ダメですよ」と一笑されてしまう。むしろ彼らから多くのアイデアを募り、実践した方がデジタルマーケティングやSNSマーケティングの効果は大きいだろう。

 企業でも同様だ。この分野での前進や成長を図りたいのであれば、経営者たちは、例えマーケティングの経験が浅くとも、若い層を抜擢し、彼らの感覚を取入れていくことが重要だと認識すべきである。

 マーケティングの本質は昔も今も変わらない。「武器を使える人を使え」というのもまたマーケティングの本質的な命題だ。