日々の会議に忙殺されている人は多いだろうが、みんなで集まって話し合うことばかりが有用ではない。むしろ積極的に「沈黙」を取り入れることで、ブレインストーミングが活発化したり、優れたアイデアが共有されたりすると筆者らはいう。なぜ、会議の場で沈黙は効果的なのか。サイレントミーティングを適切に実践するには、どうすればよいのだろうか。
米国では1日におよそ5500万の会議が行われている。目的は違っても、やり方はいつも同じだ。つまり、バーチャルまたはリアルな会議室に集い、特定のテーマについて話し合う。
それほど意識したことはないだろうが、話し合いは実は一つの選択肢であり、数ある会議形式やコミュニケーション手段の一つにすぎない。
たしかに、話し合いには多くの利点がある。段取り次第だが、効率がよく、また直接会って話すことには一定の安心感がある。だが、欠点も多い。誰か一人の独壇場になって他の参加者が「ながら聞き」や雑談を始めたり、本題から横道に逸れたり、上司から賛同するようプレッシャーをかけられたりする。
幸い、話し合いに代わる方法は存在し、目的によっては驚くほど効果が上げられる。そんな方法の一つには「沈黙」が取り入れられている。
意外に思われるかもしれないが、「サイレントミーティング」は、社員のアイデアや視点、知恵をより活かせる会議手法であることが、最近の調査によって裏付けられている。ぜひレパートリーに加え、目的に適った会議形式を選ぶうえで一つの選択肢にしてほしい。少なくとも、新しいやり方を試せば、会議に新鮮さや面白さが生まれ、マンネリ防止になるに違いない。