グーグルが教えてくれたムーンショット
「ムーンショット」と聞くと忘れられないことがある。
僕がCFOを務めたヒト型ロボットSCHAFT(シャフト)をグーグルに売却した2013年のことだ。スマートフォン用OS、Android(アンドロイド)を開発したアンディ・ルービンが東京にあった僕らのオフィスを訪ね、「ドリームチームに入らないか」と持ちかけてきた。
ドリームチームとはいったい何だろうか。そう考えていると、アンディは自身の夢について話し始めた。
サマリー:ジョン F. ケネディ米大統領が提唱し、計画から10年足らずで実現した人類の月面着陸プロジェクト「ムーンショット」。その言葉が半世紀を経て、今日のR&Dや企業経営において大きな影響を与えている。それも、グー... もっと見るグルのように、実現不可能と見られる地球規模の課題解決を目指すことが競争優位を築くことになるとわかったからだ。なぜ、いま経営にムーンショットの考え方が必要なのか。グーグルに対してヒト型ロボット企業の売却を成功させ、さらに米国シリコンバレーを拠点に、世界の水道管劣化という大きな課題に取り組む、連続起業家(シリアルアントレプレナー)の筆者がムーンショット経営の要諦を明かす。 閉じる
「ムーンショット」と聞くと忘れられないことがある。
僕がCFOを務めたヒト型ロボットSCHAFT(シャフト)をグーグルに売却した2013年のことだ。スマートフォン用OS、Android(アンドロイド)を開発したアンディ・ルービンが東京にあった僕らのオフィスを訪ね、「ドリームチームに入らないか」と持ちかけてきた。
ドリームチームとはいったい何だろうか。そう考えていると、アンディは自身の夢について話し始めた。