致死率最大90%、
エボラウイルスに挑む
編集部(以下色文字):エボラ出血熱の名称はよく知られていますが、日本人にとって身近な存在ではありません。高田先生はなぜ、エボラウイルスの研究を始められたのですか。
高田(以下略):エボラウイルスとの出会いにドラマチックなエピソードがあるわけではなく、まったくの偶然でした。
私は北海道大学の獣医学部に入学して以来、動物のインフルエンザやワクチンの基礎研究を行ってきました。その後、大学の大先輩である河岡義裕先生が米国テネシー州のセントジュード小児研究病院で研究室を構えていて、ポスドク(博士研究員)を探していると聞いたのがきっかけで、27歳の時に渡米しました。