パーパスに合致した基金に
多くの社員が共感
編集部(以下色文字):新型コロナウイルス感染症の猛威は、万人にとって想定外の事態ですが、吉田さんは経営トップとして、どのようにお考えになり、行動されましたか。

吉田 憲一郎(よしだ・けんいちろう)
ソニー 代表執行役 会長兼社長 CEO
1959年生まれ。東京大学経済学部卒業。1983年、ソニー入社。1998年、同社社長室長。2001年、ソニーコミュニケーションネットワーク(ソネット。現ソニーネットワークコミュニケーションズ)執行役員。2005年、同社社長。2013年、ソニー執行役 EVP CSO兼デピュティCFO。2018年、ソニー 代表執行役 社長兼CEO。2020年6月より現職。
ソニー 代表執行役 会長兼社長 CEO
1959年生まれ。東京大学経済学部卒業。1983年、ソニー入社。1998年、同社社長室長。2001年、ソニーコミュニケーションネットワーク(ソネット。現ソニーネットワークコミュニケーションズ)執行役員。2005年、同社社長。2013年、ソニー執行役 EVP CSO兼デピュティCFO。2018年、ソニー 代表執行役 社長兼CEO。2020年6月より現職。
吉田(以下略):たしかにまったくの想定外でした。今年(2020年)1月23日に中国・武漢市が封鎖され、28日にはソニーグループ社員の海外出張を原則として禁止しました。30日には危機管理本部を設置し、私を含む経営チームがサプライチェーンを含めて日々の状況をタイムリーに把握できる体制を整えました。
一方、危機対応で最優先されるのは社員の安全と健康ですから、社員を支えるための施策を人事部門からいち早く出すよう指示しました。最初はテレワーク推奨としましたが、追って原則テレワークに切り替え、その後、各国・地域の状況に合わせてオフィスをクローズするなどの対応を取りました。