組織全体でサポートを提供して、組織が従業員の味方であることを示そう。多くの組織が、米国の黒人をサポートする声明を発表してきたが、こうした声明は慎重に作成する必要がある。

 黒人(Black)と人種差別(racism)という言葉が含まれていなければ、黒人従業員は会社にサポートされていると感じられないだろう。いま攻撃されているのは、非白人全般ではない。黒人なのだ。声明はこの事実に対処する必要がある。黒人従業員の現在の気持ちを理解し、彼らの疲労感や怒り、嘆き、トラウマに気づくことも重要だ。

 空虚な声明を出さないように注意しよう。日々の意思決定機関や経営陣、あるいは取締役会に黒人が含まれていなければ、黒人の命が大切にされることはありえないのだ。言葉を行動で裏づける計画を策定し、そこに目標日を含めよう。

 人種差別に反対する組織であること、すべての部署・部門にその努力を統率するリーダーを置き、そのネットワークを構築することにコミットしよう。会社の所在する市や州が、人種差別は公衆衛生上の危機であると宣言するよう、組織として後押ししよう。この問題に関する公聴会に会社の代表を派遣して、黒人をサポートする声明を発表させよう。その後、この声明を書面でも発表しよう。

 何よりも重要なのは、黒人従業員の声に耳を傾け、提案された改革を擁護することだ。耳を傾ける機会を、対話集会や組織の全体会議に限定しないこと。ランチタイムにも、仕事中にも、仕事の後にも耳を傾けよう。そして、自分が聞いたアイデアや提案を行動に移そう。


[訳注]黒人男性ジョージ・フロイドが、ミネアポリスの路上で白人警察官に首根っこを膝で押さえつけられ、窒息死したのは5月25日のこと。翌日、通行人らが撮影したビデオが公開されると、警察の黒人に対する過剰暴力について、かねてから募っていた不満が爆発。これまでにない規模で抗議運動「ブラック・ライブズ・マター」が全米に広がっていた。


HBR.org原文:How Organizations Can Support the Mental Health of Black Employees, June 10, 2020.


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