イベントの前

 ●適切な人を適切な人数で招待する

 バーチャルな世界では、十分に会話し、交流する時間を確保できるよう、参加者は自分を含めて8人までに限定することをお勧めする。親しい友人に加えて、つながりをより深めたいと思っている知り合いを招待するのもよいだろう。

 ただし、旧友が集まる同窓会になぜか呼ばれた「はみだし者」であると感じてしまう人が出ないよう、初対面同士の人が少なからずいるようにしよう。また、バーチャルイベントの利点の一つは、世界のどこにいる人でも招待できることだ。物理的に集まる会合では、それはもちろん難しい。

 時間設定については、私たちは通常、90分のセッションを予定する。ビジネスのバーチャル会議であれば、90分は長いと感じるかもしれない。だが、目的は有意義な会話を促すことなので、急かされていると感じることなく全員が話すには、ちょうどよい時間だ。子どもの頃のエピソードからビジネスの苦労話まで、個人的な体験が話されるので、たいていの参加者は最後まで熱心に聞いている。

 私たちが主催するイベントの開催時間は、米国東部標準時の午後6時から7時30分までだが、時間帯の設定はいろいろ可能である。時差に気を配る必要はあるものの、これまで世界の各地から参加者を迎えて成功してきた。

 オーストラリアの人と朝食のドリンクを楽しんだこともある。ビデオ会議中に食事をとることはハードルが高く、面倒でもあるとわかったので、私たちのイベントはドリンクのみの「バーチャル・カクテルパーティ」と銘打っている。

 ●出席者にとって、できるだけ簡便な方法をとる

 参加を決めた出席者には、使用するビデオ会議アプリへのリンクをつけて、カレンダーの予定に招待しよう。ズーム、グーグル・ハングアウト、マイクロソフト・チームズなど、利用可能なビデオ会議サービスは各種ある。

 肝心なのは、普段そのサービスを使っていない人でも簡単に参加できることだ。事前にアプリをダウンロードする必要がある場合や、イベント参加時にパスワードが必要な場合は、注意を促すようにしたい。

 ●イベントの数日前に、参加者を紹介するメールを送る

 参加者の氏名、紹介の一言、リンクトインのプロフィールへのリンクを含むメールを、事前に全員に送っておこう。誰が出席するのかがわかると、参加者、特に内向的な人は助かるし、人間味も伝わる。

 また、当日の予定の概要も伝えておこう。以下のようにメールするのも一案だ。

「バーチャル・カクテルパーティでお目にかかるのを楽しみにしています。午後6時ちょうどに始めますので、遅れずにご参加ください。自己紹介とテーマに沿った会話を交えて、60~90分間を一緒に過ごしましょう。参加者は以下の素敵な方々です。お飲み物を持参ください!」