●性別による決めつけに抵抗する
家族のあり方が多様化したにもかかわらず、働く夫と家を守る妻という二極化した生き方のステレオタイプが、いまだにはびこっている。
多様な働き方を可能にする制度は、男性が利用した場合は好意的に受け取られる。それに対して、もともと母親業が仕事と両立できないと見られていることから、女性の利用は非難される。
また家庭では、オルタナティブな働き方は通常、女性にとって育児や家事など家庭での負担が増えることを意味する。一方、男性の場合は、学習や副業といった仕事に関連したほかの活動を促進する。
性別による決めつけが、あなたのつくろうとしている人生にどのように影響するか考えよう。
・働き方を変えるときには、仕事以外に何を引き受けるのかをはっきりさせる。あなたとパートナーが互いの期待やトレードオフを公平に感じているかどうか、共有する義務を同じ言葉で表現しているかどうかを確認する(それは「(妻に)子どもを預けられる」のか「育児」なのか)。
・最近よく聞く女性へのアドバイスは、成功を地位やお金ではなく、ウェルビーイングや家族の満足などにシフトすべきであり、へまをしたり「脱け出し」たりすることもよしとすべきだと勧めている。自分にとっての成功を、みずから定義しよう。
●行動によって意思表示する
最後に、希望する働き方が認められなかった場合には、自分の才能を活かせる場所へ移る。自己裁量で使える時間を仕事探しに当てよう。退職面談では、退職の理由を人事にきちんと伝える。上層部は報告書を読むからだ。
仕事以外の人生や目標を支援する就業機会をつくることに関して言えば、あなたの言動が、オルタナティブな働き方を優れた制度から優れた取り組みへと変えることにつながる。
HBR.org原文:Adventures in Alternative Work Arrangements, July 07, 2020.
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