●後悔は忘れる
後悔とは、自分の選択したものが、選択しなかったものより悪いと感じた時に湧き起こる、不満の感情だ。しかし、人生が違う展開をしていたらどうなっていたかなど、誰にもわからない。この事実を受け入れることで、後悔を回避できることが研究で示されている。後悔することを恐れずに動き出して、もっと気軽に進んでいこう。
後悔で心が押しつぶされそうになったら、自分が逃したと思っているものを挙げてみてほしい。ワークライフバランス? もっといい上司? ストックオプション?
自分が手に入れられなかったものを振り返るのではなく、前を見て、その後悔を情報として活用することで、次はどのように対処すべきか学ぼう。後悔は諦めにつながるが、20代に諦めている時間はない。
●より健康に、そして幸せになる
脳や性格は、成人期の他のどの時期よりも20代で変化する。自分の変えたいところが何であれ、いまはよい習慣を構築することでそれを実現する時だ。
たしかに不安や抑うつ、薬物乱用など、メンタルヘルスの問題は20代で現れる傾向がある(これは不確実性に対する反応であることが多い)。しかし、これらの問題は何らかの取り組みによって、20代で改善する傾向もある。
クライアントの1人は、気分をコントロールするためにランニングを始めた。別のクライアントは、新型コロナウイルス感染症によるロックダウンを機に、禁酒をしている。インスタグラムを見る時間を減らして睡眠時間を増やしている人もいれば、仕事がうまくいかない一方で趣味に打ち込んでいる人もいる。
20代は、仕事が順調だと幸福感を得る。しかし、オフィス以外でも幸せで健康的な20代は、仕事もうまくいくものだ。
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20代を、離陸直後の飛行機のように考えよう。コースのわずかな変化が、行き先に大きな違いをもたらすことができる時だ。
地に足がつかず、乱気流に飲まれることもあるだろう。しかし、操縦方法がわかれば、少しずつかもしれないが、人生の他のどの時期よりも速く、より遠くに進むことができる。
HBR.org原文:Recent Grads Are Drowning in Uncertainty. Here's How to Stay Afloat., August 13, 2020.
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