Illustration by The Project Twins

テクノロジーの進歩は新たな機会をつくり出す一方、既存産業を破壊し、雇用の喪失というダメージをもたらす。自分が働く産業が衰退していることがわかり、将来の見通しが暗いと感じたら、どのような準備をすべきなのか。筆者は、キャリアの未来を切り開くために2つの行動を提案する。


 どのような業界でも、未来に備えて、変化に適応できない企業は、いずれは大激変に飲み込まれたり、時代から取り残されたりする危険がある。

 テクノロジーの進歩は、さまざまな新しい機会をつくり出す半面、その過程で破壊も引き起こす。そのような破壊は往々にして、既存の企業や業種が新しい企業や業種に取って代わられる際に、雇用の喪失という形で人々にダメージをもたらす。

 あなたがいる業種が変化を遂げていたり、衰退に向かっていたり、経済の変化についていくことに苦労していたりするなら、自分の雇用の先行きに不安を覚えるのも不思議はない。

 幸い、そのような変化は一夜にして起きるわけではない。予兆はあらかじめ見て取れるはずだ。市場の変化により自分の職が危うくなるとすれば、事前に予想できる可能性が高い。

 では、もし自分のキャリアの見通しが暗いと感じたとすれば、どのように準備すればよいのか。

 あなたが社内で高い地位に就いているなら、自社が変化に適応するよう促すために、多くのことができるだろう(ただし、自分自身も変化しなくてはならない)。一方、社内の地位が低く、自社の戦略を左右できる影響力を持っていない場合、あなたができることはもっと少ないかもしれない。

 いずれにせよ、未来に職に困らないようにするために、自分の持っているスキルを点検し、そのスキルを活かせる場がほかにないかを考えることが重要だ。