マイクロソフトに学ぶ
営業モデルの変革
サティア・ナデラがCEOに就任した2014年当時のマイクロソフトは、世界有数の時価総額を誇る企業になることを実現した営業モデルに依存していた。
マイクロソフトが組織に商品を売る際、その料金は人数に基づいて決められていた。コンピュータを使用する社員一人ひとりに、法人での業務利用を前提とした「シートライセンス」が必要であり、マイクロソフトの営業担当者が、ライセンス数にソフトウェアの年間費用を乗じた金額で契約書(通常3年契約)を作成した。契約が締結されると、営業担当者は手数料を受け取って、次の顧客へと向かった。
多くのB2Bテクノロジー企業はこれと同じモデルを採用している。いわく「ありがとう、ではまた3年後」方式である。なぜなら営業担当者は、次の更新時期が来るまで、クライアントにあらためて連絡をする理由がほとんどないからだ。