●最適な相手とタイミングを見つける

 質問するのが理にかなっていると判断したら、次のステップは最も相手の迷惑にならない、したがって最も有効なアプローチ方法を特定することだ。ここでは、以下の3つのポイントについて自問するのがよい。

(1)誰に質問するのが最適か。
(2)いつ質問するのが最適か。
(3)どこで質問するのが最適か。

 質問するのに最適な相手としては、まず自分の近くにいるジュニアレベルの同僚か、あるいは自分と同レベルの同僚で、HR部門やIT部門のように特定の質問に答えることを仕事とする人だ。

 実際にアプローチする前に、次のように自問する。「彼らの助けが、また近く必要になるだろうか」。もし答えがイエスで、質問が差し迫ったものでなければ、それを書き留めておき、いくつか質問がたまるまで時間を置くか、最適なタイミングと思われる時まで待つ。そうすれば、5つの質問を5回に分けるのではなく、1回にまとめて質問できるだろう。最初に質問した相手では答えがわからなかった場合には、1つ上のレベルの同僚に質問しよう。

 最適なタイミングと場所については、自分自身を相手の立場に置いて考える。相手にアプローチするのに、最も迷惑でない時間帯はいつか。相手が好むコミュニケーション方法は何か。

 質問のタイミングは、すでにその相手と話をしている時が最適であることが多い。たとえば、会議で一緒になった時に「いくつか教えてほしいことがあるのですが、会議後に1分間、お時間をいただけませんか」と聞いてみる。メールやメッセンジャーで連絡を取っているなら、既存の会話に質問を追加するのもよいだろう。

 その相手とまだ会話をしていない場合でも、相手のスケジュールやオンラインステータスを見ることができるなら、相手がオンラインで対応できるようになったタイミングを狙って、メッセージを送ってみるとよい。そうすれば、相手が会議中や休暇中、あるいは仕事が終わる直前に質問してしまう事態を回避できるだろう。相手が、朝早い時間にメールを返信してくるパターンに気づいたら、同じ時間帯にメールを送ってみる。