AIプロジェクトは
なぜ頓挫するのか

 いま、さまざまな企業が人工知能(AI)を活用したプロジェクトを立ち上げ、そのアイデアやコンセプトの実現可能性を検証している。しかしながら、そうしたPoC(プルーフ・オブ・コンセプト:概念実証)の段階から、実際のビジネスにおける成果につながるケースは限られている。

 米ガートナーの調査によると、AIの試作品が実際の製品につながった事例は53%しかなかったという。AIプロジェクトを立ち上げるのも一苦労であるにもかかわらず、それを成功させるのはさらに難しいのが現状だ[注1]

 なぜ、多くの企業でPoCが本番へと移行できないのだろうか。それには、いくつかの大きな理由がある。