そう感じているのは、タリアだけではない。
この夏は久しぶりに楽観的な気持ちになり、友人との交流やキャンプ、旅行を楽しみながらも、多くの親の脳裏にはすでに、秋から始まる学校やオフィス復帰が浮かんでいた。何かロジスティクス上の問題が起きるのではないかと、毎日のように怯える生活がまた始まる。
子どもが病気になるかもしれないし、学校が休みになるかもしれない。ベビーシッターの車が故障してしまうかもしれない。あらゆる予測不能な事態が生じて、1週間何もできずに落胆することもあるだろう。とりわけ、子育ての役割を分担したくても、パートナーに頼れないひとり親の不安は大きい。
くじけそうになるかもしれないが、よいニュースもある。この1年半の間に、私たちは多くを学んだことで、パンデミックが始まった時よりも強く、たくましくなることができるのだ。
極限状況を家族で切り抜ける方法を新たに編み出すことを強いられたおかげで、そこから学んだことを活用し、永続的な社会支援の仕組み、すなわち親業の「控え選手」チームを築くことができる。困難な時には支援者に、順調な時には仲間になる、頼りがいのあるチームだ。
まず、自分の家族の現状とニーズを見極めることから始めよう。
たとえば、出張が増える、夕方以降に重要な予定が入る、子どもの一人が難しい年頃に差し掛かっていることを認識する。あるいは、ひとりの親にだけ大きな負担が掛かりそうだと気づくこともあるだろう。それは、パートナーの仕事が繁忙期に入るからかもしれないし、単にパートナーがいないからかもしれない。
自分のニーズを把握すれば、どのようにして適切な支援ネットワークを構築すべきかを決めることができる。そのためには、以下に挙げる4つのアプローチを考慮に入れるとよい。これらは別々に考えることも、相互に補強しあう同心円の組み合わせとして考えることもできる。