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第12回は、事業の「稼ぐ力」を高めるにあたって有力な手段になる機能スキルについて解説する。機能スキルについては第7回でも少し触れたが、マーケティング、サプライチェーン、購買・調達などのスキルであり、事業における効率性の向上などを実現する事業横断でのスキルである。日本企業は伝統的に「事業」があらゆる思考や仕組みの中心にあり、事業横断的な「機能」の強化に対しては興味や関心が低かった。そのような環境下で、機能スキルを高め、活用していくポイントは何か。
機能スキルの差で生じる利益の格差
稼ぐ力を徹底して高めるために要となるものの一つが、機能スキルである。「ファンクショナル・スキル」とも呼ばれ、個別の事業そのものではなく、さまざまな事業に対して、その競争力を向上させる機能となるスキルである。マーケティング、サプライチェーン、購買・調達、ファイナンス、IT、デジタル・アンド・アナリティクスなどがある(図表12-1「機能スキルの一例」を参照)。
図表12-1 機能スキルの一例