パーパスと事業の成長を
同時に追求する
スタートアップのリーダーの多くが目指すのは、一にも二にも事業の成長だ。彼らは、より意義のあるパーパスに従って経営に取り組みたいと考えているかもしれないが、同時にそれは贅沢であり、実際にはパーパスを追求するまでの余裕はないと見なしている。
ベンチャーキャピタリストのマーク・アンドリーセンが主張したように、プロダクトマーケットフィット(PMF)を達成することは、企業の創業期における「唯一重要なこと」だ。事業の成長が実現し、ひとたび黒字企業としての足場が定まると、起業家はこのマインドセットからなかなか抜け出せなくなる。そして、さらなる事業の成長という野心的な目標に向かう。
スタートアップは成長しなければならないが、いっそうの成長とパーパスの実現が矛盾するという考え方は、見当違いである。多くの専門家が、会社を立ち上げる際にその意味を掘り下げること、「Why」(なぜ)をしっかりと見極めることがいかに重要であるかを強調している。