テクノロジーの活用を前提に
組織とチームを再編する
新型コロナウイルス感染症が発生する以前から、仕事の性質はテクノロジーによって変化しつつあった。イノベーションはほとんどの業界で競争の前提を変え、その結果、企業が長期的に勝利を収めるうえで必要な人材も変化してきた。
しかし、パンデミックに見舞われると、こうした課題と向き合い、重要なケイパビリティのギャップを埋めようとする努力は、大半の企業で後回しにされた。従業員の15%、あるいはそれ以上のレイオフ(一時解雇)を余儀なくされた企業も多い。コロナ禍では経済的に生き残ることが先決であり、新たに必要とされる能力を備えた新しい人材の発掘は、二の次にせざるをえなかったのだ。
だが、世界的なパンデミックが終わり、企業の立て直しが進み始めれば、それを機に将来に通用する要員体制を再構築した企業が、競合を大きくリードするだろう。