Illustration by Joi Fulton

貴重な人材を確保・維持し、組織の生産性を向上させるために、インクルーシブリーダーシップの実践が求められている。ただし、インクルーシブな職場づくりに貢献できるのは、リーダーだけではない。筆者らは、同僚のちょっとした行動が包摂性につながり、仕事のパフォーマンスとチームの有効性を高めることを明らかにした。本稿では、そのような3つの行動を紹介し、職場にもたらす影響を示す。


 以前から注目を浴びるインクルーシブ(包摂的)な職場づくりは、人材の確保と維持、さらには生産性の向上を目指す企業にとって、ますます重要になっている。

 企業はこれまで、組織的なダイバーシティの方針策定を重視してきた。しかし、最近はインクルーシブリーダーシップに焦点が当てられるようになり、リーダーは方向性を示し、インクルーシブな行動の模範となって、人々に責任を求めるという強力な役割を担っている。これらの戦略はいずれも重要だが、同僚との関係の重要性を見落としている。