部下の能力を引き出すには
相互関係を育む必要がある

 有能なマネジャーは部下の能力を当てにしている。ジョージのマーケティング・スキル、マリアの計算能力、マイケルの地元に関する知見、ディミトラのITの専門知識というように。

 全社的な業績目標の達成に向け、部下を動かすための、マネジャーによるアドバイスを掲載する書物は、膨大な数に上る。

 将来有望なマネジャーのほとんどは、権限委譲されたチームが業績を向上させることを知っている。にもかかわらず、社内の上下関係をめぐる日々の現実や、自分の運命を何とかしたいという衝動のために、認識が甘くなってしまうことがある。