まず、調査で判明したポジティブな点を挙げると、女性も男性も同じく過半数の人が、自社を働きやすい職場として人に推薦し、今後も働き続けようと考えていた。「管理職による支援が従業員の忠誠心や定着率に与える影響」に関する調査の結果と一致して、調査回答者の会社への忠誠心と満足度は、管理職によるサポートやキャリア支援と高い相関があった。

 しかし興味深いことに、自分が働いている組織で「女性および他の過小評価グループのリーダー職への昇進」に進展が見られたかについては、評価に男女差が見られた。「女性が昇進している」と答えたのは男性88%に対し女性72%、「他の過小評価グループの人が昇進している」と答えたのは男性77%に対し女性55%だった。

 同様に、「DEIの取り組みの進捗に関する透明性」に対する評価でも、男女に差が見られた。透明性について評価すると答えたのは、男性60%に対し女性46%だった。女性や過小評価グループの昇進に進展が見られ、組織にその進展を測定する透明性がある場合は、男性よりも女性の回答者のほうが、自分の組織を働きやすい場所として推薦する傾向が強く、働き続けようと考える傾向が見られた。

 働きやすい職場と従業員の忠誠心を育むための方程式の少なくとも一部は、管理職によるサポート、ジェンダー平等の進展のエビデンス、および組織の透明性にあると考えられる。

 一方、ジェンダー平等の取り組みにおいて、これほどアライシップが重要視されてきているにもかかわらず、調査では「職場で男性が実践しているか」(あるいはしていないか)に関する評価に対して、男女で根強いギャップがあることが明らかになった。

 たとえば、ジェンダー平等の「積極的なアライであり擁護者」である男性の割合を推定させると、以下に見られるように、どのレベルの男性リーダーに対する評価でも、男女で大きな差があった。

 男性アライの振る舞いに対する評価の男女差は、ジェンダー平等のためのアライシップと相反するマイクロ・ビヘイビア(微細な振る舞い)について尋ねると、さらに拡大した。