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DEI(ダイバーシティ<多様性>、エクイティ<公平性>、インクルージョン<包摂>)の取り組みとして、白人男性などのマジョリティがマイノリティに属する人々と連帯することを意味する「アライシップ」への注目が急速に高まっている。​アライシップを強化するための教育やプログラムを導入する企業は増えている。一方、調査で判明したのは、アライシップの存在や浸透については、男女で認識に違いがあるということだ。本稿では、その詳細を可視化するとともに、企業がアライシップのギャップを解消するために実践すべき4つの取り組みを提示する。

調査で判明したアライシップに対する男女差

 DEI(ダイバーシティ<多様性>、エクイティ<公平性>、インクルージョン<包摂>)の取り組みとして、白人男性などのマジョリティがマイノリティに属する人々と連帯することを意味する「アライシップ」への注目が急速に高まっている。この背景には、人種差別に対する抗議行動の広まり、あるいはパンデミックによって浮き彫りになった深刻なジェンダー格差をきっかけに、職場を変革したいと考える従業員の要求がある。

 アライシップの教育やプログラムが新たに注目されている一方、調査によると、女性や他の過小評価グループは、職場が変化した形跡を男性ほど認めていないことが明らかになった。

 筆者らは、ジェンダー・アライシップを以下のように定義している。「支配的集団のメンバー(男性)が女性と協力して、組織の変化を推進するために支援的、協働的な関係、後援行動、公の権利擁護に取り組む。その結果、個人の生活および職場におけるジェンダー平等と公平性を積極的に促進すること」(アライシップ・スペクトラムの全容については、下表を参照)。この定義では、意識やモチベーションを高める対人的側面、説明責任や透明性を生みだす公的行動、永続的で持続可能な組織的変化を重視している。

 男性が女性に対し、アライとしての姿勢をどのように行動で示しているかをより理解するために、インテグレイティング・ウィメン・リーダーズ財団(IWL)は、2022年度アライ行動実態ベンチマーク調査(2022 State of Allyship In Action Benchmark Study)を実施した。

 調査はさまざまな業界の中堅企業からフォーチュン500までの1150人を対象にした。男女両方の立場から見た、対人および公的なアライシップの浸透度と有効性について調べた。その結果、男女がアライシップ・プログラムをどのようにとらえ、参加しているのか、何が意味のある変化をもたらしているのか、そして、マネジャーや企業リーダーがDEIの取り組みを見直し、リソースを再投入することで企業価値を高める機会はどこにあるのかが明らかになった。