
職場で流れるゴシップの形態や意図はさまざまだが、
あなた自身のゴシップが流れた時に効果的な3つの行動
ある日、同僚のベスがあなたのところに来て、チームの比較的新しいメンバーであるガレスがあなたを貶める発言をしたと教えてくれたとしよう。ガレスはあなたのことを「本来ならばこの職に就いているはずのない小物」と呼び、「会社がそれなりの経歴を持つ人物を雇えるようになる前に雇われたのだろう」と言った。
ベスは声を潜めてそう報告すると、「誰から聞いたかは、絶対に言わないでくださいね」と、くぎを刺した。さて、あなたはどうすべきだろうか。
以前にも書いた通り、ゴシップにはさまざまな形態があり、その意図もさまざまだ。
(1)公的な経路で伝わる情報を信用していない人にとっての情報源。
(2)怒りやフラストレーションなど、感情のはけ口。
(3)対人関係の対立を表面化させたり、それに関与したりする間接的手段。
職場に悲喜劇をもたらすのは、3番目の形態だ。この種のゴシップは、無責任なコミュニケーションである。馴れ合いによる、偽物の問題解決にすぎない。先の例では、同僚があなたに、あなたのゴシップが流れていると告げている。それもまた、ゴシップを手段にしたゴシップである。匿名を条件に情報を流しているのだ。
このようなゴシップに対処する最も重要な瞬間は、それを聞いた後ではなく、聞いた時である。最初にガレスの発言を聞いたその場でベスが、その内容を直接あなたに伝えるように言ってくれるのが理想だ。あるいはベス自身があなたに報告することになると、ガレスに言ってくれてもよい。だが、事はそうは運ばなかった。となると、ゴシップの的になったあなたが、このままゴシップを継続させるか、それとも責任あるコミュニケーションを促すかを決めなければならない。
自分についてのゴシップ情報を手に入れようとして、暗黙のうちに、あるいはあからさまにゴシップに加わろうとするなら、あなたも問題に荷担することになる。また、相互理解を生むような率直で敬意のある対話をするという、解決につながる唯一の行動をとれなくなる。肝心なのは、ゴシップを受け取った瞬間の対応だ。あなたについてのゴシップを流された時、取るべき行動は3つある。