●進捗確認と方向転換のタイミングを、あらかじめ明確に決めておく
現在のように不確実性の高い時代には、最初にスケジュールを設定する際に、進捗確認と方向転換を行うタイミングを、あらかじめ明確に定めておくことが重要だ。そうすることにより、進捗のペースを追跡し、新たな情報に基づいて方向転換する必要の有無を把握することができる。
私たちは往々にして、途中で目標を見失ったり、期限が近づくまで目標のことをあまり考えなかったりしがちだ。そのような場合には、進捗が遅れていても、軌道修正ができない可能性がある。あるいは、利用可能なリソースや顧客の期待が変化し始めているために、目標を変更する必要があるにもかかわらず、当初の目標に固執してしまう。
たとえば、年末までにあるスキルを身につけることや、ある売上目標を達成することを自分の目標にしているとしよう。目標を達成するには、最初の1カ月でどこまで進捗している必要があるのか。6カ月目の段階ではどうか。
これらがわかっていなければ、軌道修正はできない。必要に応じて、新しい戦略を試したり、目標を修正したりすることもできなくなる。その結果、自分自身にとって、あるいはチームにとって好ましい結果を生み出せなくなってしまうのだ。
本稿で紹介した2つの戦略を活用して、目標設定に関する話し合いに備え、実際にそのような話し合いを行ってみてほしい。そうすれば、リーダーであれチームメンバーであれ、成長マインドセットという確固たる基盤から始め、その後、不確実な状況の中で数々の試練や難局に直面しても、そのマインドセットを持ち続けることができる。それはいま、かつてなく必要とされていることだ。
"Setting Career Goals When You Feel Overwhelmed," HBR.org, September 30, 2022.