採用と昇進の意思決定に隠されたバイアスを減らす6つのナッジ
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サマリー:リーダー人材の多様化を目指し、女性やマイノリティの登用に取り組んでいるものの、苦戦している企業は少なくない。採用や昇進に関する意思決定にはバイアスが生じているため、意図的にそれらを取り除かなければ、真... もっと見るの多様化を実現することは難しい。本稿では、より公平な採用と昇進を実現するための行動を促す6つのナッジを紹介し、意思決定者に対してどのような介入措置を行えば、最善の判断が下せるかを論じる。 閉じる

公平かつ最善の判断を促すためのアプローチ

 ダイバーシティを正しく実践しようと取り組んできた人ならば、誰でも知っている通り、リーダー人材を増やし、多様化するための万能薬は存在しない。DEI(ダイバーシティ〈多様性〉、エクイティ〈公平性〉、インクルージョン〈包摂〉)を、ただ機械的にこなすだけでは実現しないだろう。

 しかし、希望もある。採用と昇進にあたっては、人工知能をはじめとするテクノロジーを用いて意思決定を行うディシジョンインテリジェンス(DI)を重視することで公平性が担保できる。また、拡張性のある変化を加速し、インクルージョンを促進するエビデンスをもとに、解決案を見出すことで候補者の多様性を担保しながら人数を増やすことができる。

 筆者は学者として、長年にわたり、企業における従業員の多様性向上について研究をしてきた。さらにコンサルタントとして、それまで学んだことを応用し、より公平な採用と昇進を実現できるように企業を支援してきた。

 これらの研究と仕事を通じて、効果的でバランスの取れた行動を形成する6つのナッジ(望ましい行動を取るように促す方法)を筆者は特定した。これらのアプローチは、エグゼクティブが採用と昇進について、バイアスを減らして、よりよい判断を下すのに役立つだろう。