テクノロジーを活用する
従業員の業績のどの指標を追跡するかについて合意があれば、企業はテクノロジーを活用してさらに条件を公平にできる。たとえば、ゼネラル・エレクトリック(GE)では、従業員がチームやマネジャーとパフォーマンスのマイルストーンを共有できるアプリベースのシステムを使用している。
同社はかつて、形式的で競争力のある年次業績評価プロセスを誇りとしていたが、この新しいアプローチは、業績について協働的な対話を奨励している。マネジャーはパフォーマンスの「タッチポイント」を通じて従業員に頻繁にフィードバックを提供し、同僚はリアルタイムで成長につながるフィードバックと評価を与えている。
このアプローチは、従業員とマネジャーに継続的な改善と成長を重視させ、昇給、昇進、能力開発の機会に関する決定を強化するもので、現在ではそうした機会が年間を通じてある。結果として、アプリベースのシステムは、従業員、マネジャー、同僚が、どこで行われているかに関係なく互いの仕事を「見る」ことができ、フィードバックを提供できるようにし、公平さを保つのに役立っている。
職場が変化すれば、評価プロセスも変化すべき
多くの企業において、リモートやハイブリッドの環境への移行は困難なものだ。筆者の調査では、頻繁な目標設定、同僚同士で改善点を話し合うピアフィードバック、進捗報告など、従来のよいマネジメントの方法は依然として重要であることがわかった。しかし、異なるのは、企業がこれらの方針をどのように適用すべきかという点だ。調査した企業は、上記のようなさまざまな方法によってそれを実践しており、どの企業も3つの理由によって成功している。
1つは、顧客満足度、企業の価値観、中核的活動、プロジェクトの完了という観点から業績を定義していること。2つ目は、定期的な目標設定とフィードバックセッションを取り入れていること。3つ目は、業績評価の責任を従業員間で共有し、コラボレーションとチームビルディングを促進していることだ。
つまり、ハイブリッドの職場において、業績評価に対する創造的なアプローチは、可能であるだけでなく必須である。どこで仕事をするかにかかわらず、すべての従業員が実力に応じて評価され、成長できるようにするには、それが唯一の方法なのだ。
"Making Performance Reviews Fairer in a Hybrid Workplace," HBR.org, February 03, 2023.





