第1に、若い顧客を持つ企業にとって、即時のリマインダーは特にマイナスとなる。常にオンラインプラットフォームやオンラインレビューサイトを利用しているZ世代は、デジタル領域における真のネイティブであり、そこでは強い自律性を持っている。そのため、即時のリマインダーは、彼らのオンライン上の自律性を損なうおそれが非常に高いのだ。
第2に、レビューの依頼を送る適切なタイミングは、製品やサービスを購入または使用した後、どれだけ早くその品質や適合性を評価できるかにもよる。食品、衛生用品、事務用品などは、購入後、あるいは消費後すぐに評価することができるが、家具や家電製品は評価に時間がかかる。
したがって、ペーパータオルやペットボトルの水、缶詰のスープなどは、顧客にとって何を購入したかがわかりやすく、消費した後の評価もすぐできるので、早めにリマインダーを送っても問題ないだろう。一方、レストラン、美容院、旅行などは、リマインダーを送る前に、顧客に製品やサービスを評価してもらう時間を十分にとったほうがよいかもしれない。
結論はシンプルだ。企業がレビューを依頼する時は、「早ければ早いほどよい」「汎用的である」といった戦略を無意識に採用すべきではない。顧客からより多くのレビューを得るためには、既存の戦術を見直し、提供する市場や地域、商品やサービスに応じて、リマインダーを送るタイミングを調整する必要がある。
"When Is the Best Time to Ask Customers for a Review?" HBR.org, February 21, 2023.