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知性を原動力に価値観を推進力とする
N. R. ナラヤナ・ムルティは見た目の印象とは異なり、かなりの天(あま)の邪鬼(じゃく)である。起業家を志すインド人がほとんどいなかった時代に、わずか1000ドルの銀行預金でインフォシス・テクノロジーズを創業した。
インドが世界に通用するハイテク製品を供給できるとはだれも信じていなかった時に、輸出用ソフトウエア・サービスの開発に挑み、しかも倫理的な企業運営がまるで顧みられていなかった時に、価値観に基づく企業をつくり出した。
インドでは今日、大企業の腐敗に対する国民の反感が高まっている。そのようななか、ムルティが経営の第一線から退いて名誉会長となり、インフォシスは転換点に差しかかっている。