休暇と週4日勤務は、従業員が最も望む柔軟性のある選択肢だが、それですべてが解決するわけではない。従業員エンゲージメントも重要だ。
休暇は組織にとって重要な役割を果たす。ギャラップの調査によると、(収入など他の要因をコントロールしたうえで)休暇が多い人ほどウェルビーイングが高い。しかし、ギャラップの別の調査では、付与された休暇が6週間以上で、エンゲージメントが低い労働者よりも、付与された休暇が1週間で、エンゲージメントが高い労働者のほうが、ウェルビーイングが25%高いことがわかった。
この数年、週4日勤務が注目を集めている。完全な現場勤務が必要とされる人の中で週4日勤務の人は、自主的な離職率が低く、全体的なウェルビーイングがより高いことがギャラップの調査で示されている。これは、週4日勤務はリモートワークの選択肢を持たない人にとってもメリットがあることを示唆している。週4日勤務によって、従業員が仕事や職場にエンゲージする可能性が高まるというものではないが、仕事が不幸なものと認識される可能性を減らし、成長する機会を増やす。
柔軟な働き方を現場の従業員に組み込む
リーダーは、どのような柔軟性が現場で働く従業員にとって最も効果的なのか、最終的にどう判断すればよいだろうか。一つの方法は、現実的で柔軟性な働き方の選択肢の中から、自分たちの生活全体とチームのパフォーマンスを向上させることができるものはどれか、従業員を巻き込んで考えることだ。
特典や福利厚生は新入社員を惹きつけるのに有効かもしれないが、高いエンゲージメントと生産性を保証するものではない。これらはほとんどの場合、従業員と緊密に連携して明確な目標と優先順位を設定し、有意義で継続的なフィードバックを頻繁に与え、従業員の能力開発に注力し、アカウンタビリティの高い文化を構築している優れたマネジャーによって触発される。強力なパフォーマンスマネジメントを伴わない柔軟性は、機能しない。
仕事を現場で行うか、リモートで行うかにかかわらず、仕事が個々の生産性を高め、協働的で、顧客にとって高い価値を持ち、従業員の生活全体を向上させるものであることが重要だ。こうした結果が、柔軟な働き方の選択肢が機能するかどうかの究極の指標となる。
"Research: The Flexibility Options Your On-Site Employees Want," HBR.org, May 29, 2023.