ケース・メソッドは、ハーバード大学ビジネススクールに始まり、欧米のほとんどのビジネススクールで採用されている実践直結型のトレーニング方法である。しかも、MBAプログラムにとどまらず、AMPといったトップ・エグゼクティブ向けのトレーニングにも活用される。しかし、日本に目をやると、このケース・メソッドを組織的に提供しているのは、残念ながら、慶應ビジネススクールしか存在しない。本稿は、いまやグローバル・スタンダード化しているケース・メソッドの目的と効果について概説する。