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【HBR CASE STUDY】
[コメンテーター]
デイビッド・キッド(David Kidd)エゴン・ゼンダー・インターナショナル パートナー
ローレンス J. デモナコ(Lawrence J. DeMonaco)GEキャピタル 人事担当シニア・バイス・プレジデント
グラント・フリーランド(Grant Freeland)ボストン コンサルティング グループ ヴァイスプレジデント
パトリック・オサリバン(Patrik O'Sullivan)チューリッヒ・ファイナンシャル・サービシズ 損害保険部門兼金融部門CEO
[ケース・ライター]
デイビッド A. ライト(David A. Light)HBR シニア・エディター
*HBRケース・スタディは、マネジメントにおけるジレンマを提示し、専門家たちによる具体的な解決策を紹介します。ストーリーはフィクションであり、登場する人物や企業の名称は架空のものです。経営者になったつもりで、読み進んでみてください。
製薬業界の大型合併
デュワール製薬(以下デュワール)とバイオヘルス研究所(以下バイオヘルス)の合併発表は、各紙の一面に大きく取り上げられ、テレビ・ニュースでもトップに報道された。
CEOのスティーブ・リンデルと、会長のカスパー・バン・デ・ベルデが、久しぶりの同窓会で親友に再会したかのように、晴れやかな笑顔を浮かべて見つめ合う写真が世界中の紙面を賑わせた。
デュワールはオランダを拠点に、ヨーロッパ内で確固たる地位を有する製薬会社である。かたやバイオヘルスは、ニューヨーク市の北部に本社を構える成長企業で、ここ数年で市場の1位2位を争うようになった。
両社はいずれも市販の頭痛薬からエイズ治療薬まで多種多様な医薬品の製造・販売を展開している。この新しい巨大企業、デュワール・バイオヘルスは、工場と人員の整理・統合を図り、より多くの製品を流通させるようになれば、規模の経済を手にするだろうと予想された。