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オフサイトミーティングを成功させるための問い
リーダーであるあなたは、チームに何か異変があることに気づいている。何年も続いたリモートワークを経て、会社はハイブリッド勤務あるいは完全オフィス勤務へと移行したが、オフィス復帰は円滑には進んでいない。会議はぎこちなく、非公式なコラボレーションは一貫性に欠け、かつては自然だった人間関係により多くの努力が必要となっている。つながりと連携を再構築すべく、あなたはリーダーシップチームのオフサイトミーティング(オフサイト)を計画することを決める。
オフィス勤務を義務づける企業が増える中、いまこそチームワークを強化し、チームが協働する方法を再定義する重要な時だ。オフサイトは、そのための強力な起爆剤となりうるが、それは明確な意図を持って設計された場合に限られる。多くのリーダーは、目標を設定すればオフサイトの成功が保証されると考えるが、筆者らの経験上、それは始まりにすぎない。
筆者らは顧客企業向けにオフサイトの設計とファシリテーションを広範にわたって行ってきたエグゼクティブコーチとして、最もインパクトのあるオフサイトは目標設定だけではなく、真の変化を推進する深い問いに取り組むものであることを目の当たりにしてきた。目標を明確にすることは明らかな第一歩だが、本稿では、永続的な成果をもたらすオフサイトを設計する上で役立つ、見過ごされがちな5つの結果志向の問いを紹介する。
1. チームにどのように感じてほしいか
チームにどう感じてほしいかを考慮することは、オフサイトの設計と実施に大きな影響を与える。新しく立ち上がったリーダーシップチームのためにオフサイトを計画した公益事業会社のリーダーを例に取ろう。筆者の一人(フェルナンデス)がチームにどう感じてほしいか尋ねたところ、彼女は「居心地よく、快適で、つながりがある」と答えた。この意図に沿って、会場は殺風景なホテルの会議室から、魅力的な貸し別荘へと変更された。堅苦しくない場がより深いつながりを育み、望ましい感情的な成果を達成した。
ある動物医療サービスのリーダーシップチームは、コラボレーションの強化に焦点を当てたオフサイトを計画していた。CEOにチームにどう感じてほしいかを尋ねると、彼女は熟考し、「評価され、称賛され、支えられている」と答えた。筆者らは困難な1年を乗り越えたチームのレジリエンスを評価し、アジェンダを再構築して、協働的な強みを発見するエクササイズから始めることにした。全員が同僚一人ひとりの強みを認め合う機会をつくったのだ。このエクササイズによってすぐに士気が高まり、CEOが達成しようとした感情的なインパクトが強化された。さらに、その感覚は持続し、より体系的な方法でいっそうのコラボレーションを促進した。生み出したい感情について意図的であることは、適切な体験をつくる上で非常に有益だ。
2. チームの成功を妨げているものは何か
ある大手小売業者のリーダーシップチームは、意思決定を効率的に行うことに常に苦戦していた。そのためチームは最大限の可能性を発揮できず、主要な取り組みが不必要に遅延していた。リーダーが問題の原因を調べると、チームは意思決定の仕組みを欠いており、どの決定に誰が関与すべきかが明確でないことが明らかになった。