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アメリカ産業史に残る7人のタイタンたち
最初にはっきりさせておきたいことがある。本稿ではアメリカの「タイタン」を紹介していくが、彼らはけっして、だれもが倣うべき「偉大なリーダー」ではない。
もちろん個々の美点はそれぞれある。しかし、全人格を模倣したいと思わせる人物ではない。狡猾、あるいは非情ですらあるのだ。
事実、巨大な「帝国」を築き上げるだけでなく、往々にして途方もなく大きなトラブル、とりわけ対人関係のトラブルを引き起こしている。
そもそも、彼らは遠い存在であり、容易には模倣できない。人並み外れて利に敏く、とてつもない野心を抱いていた。彼らの多くが異彩を放っていた。悪いことではない。ビジネスを進めるうえでも、このような資質は有利に働くだろう。
この点こそが、彼らがタイタンと呼ばれるゆえんである。
とはいえ、彼らと同じような人生をたどらなくても、多くのことを学び取ることはできるはずだ。強烈な特徴の一部のみをなぞって、業績向上に役立てればよい。あるいは、タイタンとなる資質を持った人々を見抜くという重要なスキルを得ることもできるだろう。このようなスキルは、事業パートナーや後継者を探し出したり、恐ろしい競争相手と戦っていったりするのに役に立つ。
ここでタイタンの意味を明確にしておきたい。本稿では、産業のパラダイムを変えた人々、それによって世界を変えた人々を指すことにする。