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グループにもEQが存在する
1990年代、EQ(心の知能指数)という概念を初めて耳にしたマネジャーたちは、目からうろこが落ちる思いがしたものだ。それまで何となく感じていたことが、はっきりと表現されたからだ。
この考え方を企業組織に当てはめれば、そこに働く個々人の能力はIQ(知能指数)のみならず、EQによっても左右されるということである。
EQの影響力は、非常に大きかった。最も重要なのは、物事を前向きに思考させる可能性が示されていたことである。流れに身を任せるのではなく、自らの努力でEQを高められれば、仕事でもプライベートでも、それまで以上の力を発揮することができるという点だった。
唯一の問題は、EQが単に個人のコンピタンス(能力)を示すものとして理解され、企業内の仕事の大半がグループ単位で取り組まれている現実にそぐわない、という反応だった。
つまり、マネジャーの課題──グループをより効果的に機能させる方法を探り当てること──への解決策とはならなかったのだ。
したがって本稿で、EQを用いてその解決策を紹介できるのは、まことに光栄である。我々の研究から、次の点が新たに判明した。
・EQの特性は、グループにも当てはまる
・グループの能力は、チームEQに大きく左右される
・チームEQは、努力次第で高められる
・チームEQが高まれば、それは業績の向上につながる



