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どのようなブランドイメージが価値に直結するのか
筆者らは2024年の『ハーバード・ビジネス・レビュー』(HBR)への寄稿で、あるブランドの「顧客余剰価値」、つまりブランドがもたらしてくれる(と顧客が感じる)価額を調べると、長期にわたり忠実な顧客と、離れていってしまう顧客を予測する役に立つことを示した。ところが、顧客余剰価値は、あるブランドが顧客にとってどのくらい価値があるかの強力な目安になるものの、なぜその価値が存在し、どうすればそれを高められるかは説明してくれない。最高マーケティング責任者やブランドリーダーにとって、「ブランドを価値あるものにするのは何か」は大きな問いのままなのだ。
この問いに答えるために、筆者らは「純粋なブランド連想」(authentic brand associations)に目を向けた。すなわち、消費者がブランドについて自発的に思い浮かべるアイデアや印象だ。これまでの研究は、より豊かで感情的に共鳴する連想を持つブランドほど、市場シェアが大きいことがわかっている。
新たな研究は、米ヘルスケア大手のCVSヘルスと共同で実施したもので、純粋なブランド連想が顧客余剰価値と、顧客の将来の支出にどのような影響を与えるかを明らかにすることにより、この二つの視点を結びつける。すると、個別のブランド連想に金銭的価値をつけることができる。その結果、どの連想が最も重要かを把握して、どのポジティブな印象を強化し、どのネガティブな印象に対策を講じるべきかに優先順位をつけるとともに、ブランド認知を顧客価値や成長と直接結びつけられる。
メンタルネットワークの威力
顧客余剰価値を左右する要因を把握するためには、純粋なブランド連想と、それがどのように顧客の選択に影響を与えるかを理解する必要がある。純粋な連想とは、消費者が促されなくても言及する思考であり、一般に、「ブランドXのことを考えた時、何を思い浮かべますか」といった自由回答を求める質問によって捉えることができる。
たとえば消費者は、ある薬局小売店を思い浮かべた時、「便利な立地」や「処方薬を迅速に受け取れる」といったことに言及するかもしれない。こうした連想が、ブランドを思い起こさせる助けになる。だが、この関係は逆方向に機能することもある。たとえば、「夜遅くに薬が必要だ」と思った時、そのブランドを想起する可能性がある。このメンタルネットワークにおけるつながりが多いほど、そのブランドは想起されやすくなり、選ばれる可能性が高まる。
純粋な連想は、自由回答の質問への答えや、SNSでのランダムなコメントを観察することで調べられる。伝統的なブランド追跡調査(所定の文章に対する同意レベルを聞くことが多い)とは異なり、純粋な連想は、あるブランドについて消費者が考える時に自然に使う言語を反映する。ブランドは純粋な連想を優に数十(時には数百)想起させることがある。これは伝統的な調査で追跡できる数をはるかに超える。たとえば次のような連想があるだろう。
・ポジティブ(「信頼できる」「革新的」「手頃な価格」)
・ネガティブ(「時代遅れ」「高価」「混雑している」)
・中立的(「ウェルネス商品」「調剤業務」)







