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複数の営業モデルを活用する
企業が1種類のみの営業モデルに頼ることは滅多にない。マイクロソフトでは、何万もの中小顧客への対応にデジタルチャネルを活用する一方、大企業顧客への対応はアカウントチームが担当している。
ファイザーは成熟製品向けにデジタルエンゲージメントを活用した販促活動を行う一方、医療システムの営業では関係構築を重視したアプローチを採っている。多くの企業が、複数のGTM(ゴー・トゥ・マーケット)モデルを同時並行で運用し、それぞれのモデルで独自の業務プロセスと、人的チャネルおよびデジタルチャネルの組み合わせを活用しているのである。
そうしたモデルを実現するために、企業はCRM(顧客関係管理)システム、マーケティングの自動化、分析プラットフォーム、AIエージェントといった企業向けテクノロジーに巨額の投資を行っている。これらの技術は、大規模な事業運営における個別化と効率性を高め、成長を後押しすると見込まれている。
ただし、複数の営業モデルを共通のプラットフォーム上で運用しようとすると、互いに関連する3つの課題が生じる。
1. 異なるGTMモデルに応じてデジタルシステムを設計する
企業向けプラットフォームは拡張性と標準化を重視して設計されているが、デジタルソリューションではGTMモデルごとに異なる対応が必要となる。筆者らの調査によれば、標準化されたプラットフォームは拡張性と効率性を生み出すが、一方で、営業オペレーションのニーズと十分に整合しておらず、それが成果を阻む主要な壁となっている。
2. 複数チャネルを管理する
組織は、人間とデジタルシステムのうち、「誰」が「何」を決定し、それぞれの行動をどう同期させるのかを定めなければならない。意思決定権限が明確でないと、一貫性を欠いた対応や連携不足によって顧客体験が損なわれる。
3. 設計とガバナンスを調整する
戦略、顧客、テクノロジーが変化する中、組織は設計とガバナンスを継続的に調整する必要がある。
リーダーは、自社のデジタル投資の価値を最大化するために、これら3つの課題すべてに対処する必要がある。







