社員をやる気にさせるのは
リーダーだけではない

 たった5分間のミーティングに参加しただけで、どうして大学の資金調達担当者の1週間当たり生産性が400%も向上したのだろうか。1枚の写真を見せただけで、どうして放射線科専門医の診断精度が46%も向上したのだろうか。

 こうした絶大な効果を引き出したのは、素晴らしいスピーチをしたり、より明確な目標を設定したり、業績の進捗にことさら心を砕いたマネジャーだったのだろうか。

 実は、いずれの場合も推進の原動力となったのはマネジャーではない。このマネジャーたちは、激励のメッセージを発信して部下をやる気にする責任を、自分一人が負わなければならないとは考えなかったのである。