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イタリアにおけるリスキリングの調査
それは人生というゲームにおける分かれ道だ。超有望な新しい仕事のために訓練を受けるか、現在のキャリアパスで粘るか。
実のところ、多くの人が「真新しいスタート」に拒否反応を示している。AIの幅広い導入により、仕事は急速に変化している。だが、多くの労働者は、その変化に適応するための助けになる新しいスキルを、積極的に獲得しようとしていない。イタリアでは、公共職業紹介所が、需要の高い職種に就くための短期間のリスキリング(学び直し)講座を無料で提供しているが、あまりにも受講者が少ないため、行政がハーバード・ビジネス・スクール(HBS)教授のラファエラ・サドゥンに助けを求めた。
サドゥンのチームは、高収入で需要の高い建設助手とITサポート職に焦点を絞り、イタリアの失業者約1100人に調査を行い、新しい職種のためにリスキリング講座を受ける気にさせる方法を調べた。その結果、ほとんどの人にとって、仕事は単なる収入源ではなく、アイデンティティと結びついており、自己認識と矛盾する分野に飛び込むのを望んでいないことがわかった。リスキリング講座を受ける意思があった人は、求職者の3分の1にすぎず、なかにはキャリアチェンジ(異業種転職)を検討してほしいなら手当てを支給しろと要求する者もいた。
「皆、自分のことを、単なるスキルの塊ではなく、社会的な役割の持ち主だと考えている」と、サドゥンは語る。「私がイタリアで目にしたことは、リスキリング講座の受講率の低さという世界的な現象の一つだ。真の課題は、このような人たちに対して、どうすれば、研修を受ける気にさせることができるかである」
サドゥンの発見は、労働に使命感を与えることの重要性を浮き彫りにした。また、AIによって一部の職種が消滅する一方で、新たな分野で人手不足が生じており、労働の需給を一致させる必要性があることも明らかにした。労働者をやる気にさせるには、給料を上げるだけでは不十分だとサドゥンは言う。キャリアチェンジ後の自分はどのような存在になるのかというビジョンを示す必要があるというのだ。
サドゥンは、伊ボッコーニ大学助教授のアレクシア・デルフィーノ、経済協力開発機構(OECD)の上級エコノミスト、アンドレア・ガルネロ、英ロンドン大学クイーン・メアリー校の博士課程学生セルジオ・インフェレラ、そして伊ミラノ大学教授のマルコ・レオナルディとともに、ワーキングペーパー『Unwilling to Reskill? Experimental Evidence from Real-World Jobseekers』(リスキリングが嫌? 求職者に聞いた証拠)を執筆した(2026年2月に更新)。
再訓練を嫌がる労働者
イタリアは長年、労働者に短期的なリスキリング講座に参加させるのに苦労してきた。
成人の約35%が読み書きや計算能力に乏しく、とりわけITやSTEM分野の人材不足が深刻だ。それにもかかわらず、今回の調査によると、2023年に講座に参加した未熟練労働者はわずか7%だった。OECD平均は18%だ。2021年には労働者のリスキリングに44億ユーロ(現在の価値で約52億ドル)が投じられたが、2年経っても受講者(開講時)は求職者の10%に留まった。
「高賃金でキャリアアップの機会もある魅力的な求人はたくさんある」とサドゥンは言う。だが、「企業は人材不足だと言う」。







