僕の会社が主催している英語ブートキャンプでは、まずは、英語で話す練習をする前にボディ・ラングエッジをとことん練習させる。英語は一言も発せさせずに、ひたすらボディ・ラングエッジでコミュニケーションをとる練習を行うのだ。

 そのうち、生徒たちは気がつくのである。

 

http://youtu.be/Erh5dxflWjE
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「たとえ、言語を一言も喋らなくても、案外意味は伝わるものである」ということに。そして、何が何でも伝えようとする姿勢の大切さに。

 言語を発せなくとも、考えつく限りの方法で体を使って表現をする。相手の眼をみて、体を精一杯使って、本気で訴えれば、ほとんどのことは伝えられる。そのことを体感するのである。

 そうなると強い。

 その後に彼ら彼女らに英語を喋らせた時、たとえ言い回しが分からないことでも、知らない単語があろうとも、知りうる限りの語彙を尽くし、それでも駄目ならボディ・ラングエッジでも何でも使って必死で伝えようとするように変化している。

 完璧な英語じゃなくても、なんとか伝わる。

 伝えることができないのは、英語力の問題ではなく、「伝える意思」が不足しているから。

「伝える覚悟」が足りないからだ。伝える覚悟さえあれば、何とか伝わる。ボディ・ラングエッジを徹底的に練習することで、それに気づくことができるのである。

 これに気がつくと英語力はイッキに伸びる。

 もう英語は「使える武器」に変わるわけだし、さらに、「もっと学習して、もっと色々なことを効率的に伝えよう」という学習意欲にも繋がるのである。

 まずは、何が何でも「伝える覚悟」を持つ。そして、「なりふりかまわず」伝える「勝ちグセ」をつける。それが本当に必要とされている英語力習得の第一歩である。そこでボディ・ラングエッジをとことんやってみる。そのうち「伝える覚悟」が備わってくる。お勧めだ。
 

児玉教仁(こだまのりひと)
三菱商事株式会社(1997-2011)において鉄鋼製品で海外新規事業構築や米国に拠点を持つIT子会社の経営を行う。ハーバード・ビジネス・スクールよりMBA。2005年米国のジャンクフードの全米調理選手権で優勝。(その時の模様は著書「パンツを脱ぐ勇気」ダイアモンド社)2011 年グローバルアストロラインズ社を立ち上げ、「本質徹底探求プログラム」「隣りに座るグローバル交渉術」「英語ブートキャンプ」「若手リーダー点火研修」等革新的なグローバル人材教育プログラムを開発。三菱商事グループの人材開発を担う子会社ヒューマンリンク社と共同で同社グループ向けに展開。それ以外にも業種・会社のサイズを問わず、様々な企業・学校・団体等に積極的に研修や講演を提供している。最新刊に『ハーバード流宴会術』(大和書房)がある。