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海外売上高が2590億円、そのうちアジア新興国市場での売上高比率が73%を占め、いまや日本を代表するグローバル企業となったユニ・チャーム。海外市場に進出するに当たり、戦略や人材マネジメントを変える企業は多いだろう。しかしユニ・チャームは、日本市場で成功したみずからのパターンを、海外へそのまま持ち込んだ。特殊といわれる日本市場でのやり方は海外市場では通用しないと思えるが、みずからの型を国内でしっかりと築き、現地でもよいサイクルを生み出している。なぜ市場環境の異なる新興国で、日本でのやり方が通用するのか。日本企業が持つ強みを活かした海外戦略について、同社代表取締役社長執行役員の高原豪久氏にインタビューする。
新興国市場で成功したのは、
日本国内でみずからの型を築いたから
編集部(以下色文字):貴社は海外に進出する際、日本での成功パターンを移植するとおっしゃっています。この点が強さの秘訣なのでしょうか。
高原(以下略):ユニ・チャームは海外に日本の成功パターンを移植することを「型の移転」と表現しています。私たちは独自の戦略開発の型、戦略執行の型、人材育成の型があり、それが「SAPS経営モデル」[注1]や「UTMSS」[注2]という型にすべて落とし込まれています。