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新たな段階を迎える
アナリティクスに基づく競争
データをうまく活用する「データ・スマート」な企業を何年も研究してきた我々は、アナリティクス(分析力)の利用という点ですでに2つの時代を経験した。それはビッグデータ以前とビッグデータ以後と呼べるのかもしれない。あるいは、アナリティクス1.0とアナリティクス2.0と呼んだほうが本稿のテーマに合うだろうか。
一般的に言えばバージョン2.0は、オプション機能を追加したり、マイナーな改良を施したりしただけのものではない。いわゆるバージョン1.1とはまったく異なり、新たな優先事項と技術的な将来性に基づき本質的に見直したものである。動きの速い非構造化データ、すなわちビッグデータという新しい膨大な情報源を多くの企業が活用し始めた時、アナリティクス2.0の時代は始まった。
そしていま、別の根本的かつ波及的な変化を感知している者がいる。その変化はアナリティクス3.0と呼ぶにふさわしいものだ。簡単に述べれば、企業のオペレーションだけではなくその商品にも強力なデータ収集・分析法を適用しよう、つまり、顧客が購入する製品とサービスに「データ・スマートネス」(データ収集・分析機能)を組み込もうという新たな決意である。