●誤解3:目的は時間が経っても変わらない
いまや、生涯に複数のキャリアを持つのはよくあることだ。(日本語訳はこちら)
たとえば、私の知り合いの1人は最近、スタートアップ企業を設立するにあたり、成功を収めていたプライベート・エクイティのキャリアに終止符を打った。別の知り合い2人は、公選職に立候補するために、ビジネス・キャリアからの転身に踏み切った。転職するにせよしないにせよ、たとえば幼年期と青年期、子育て期、そして子どもたちが巣立った後の時期など人生のさまざまなステージで、私たちの人生に意味をもたらすものは変わる。
このように目的をもたらす源が変わっていくのは、浅はかさやコミットメントの欠如の表れではない。自然でよい流れなのだ。誰もが複数の場所で意義を見出すのとまったく同じように、意義の源も時間とともに変化しうるし、また実際に変化する。私が20歳だったころの興味の中心と目的意識は、現在のものとは、いろいろな意味で劇的に変わった。同じことは、あなたが出会うほぼ誰にも言えるはずだ。
どうすれば目的が見つかるか。これは、間違った質問の仕方である。
やることすべてに目的を与えること、意義には複数の源があり、それらが人生の流れのなかで自然に発展していくのを認めること、そして、時を経て変わる目的を受け止めることを目指していくべきだ。「目的」と私たちが呼ぶものの中身を取り出してみることで、人生における目的の存在意義と役割がよりよく理解できるようになる。
HBR.ORG原文:You Don’t Find Your Purpose—You Build It, October 20, 2017.