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PC画面を眺め続ける職場は
はたしてつながっているのか
筆者が本稿を執筆しているのは、『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌編集部の共同スペースだが、無音と言っていいくらい静かだ。編集部員は皆、熱心にコンピュータ画面に向かっている。仕事中に聞こえてくるのはカタカタとキーボードを叩く音、書類を時折めくる音、コーヒーカップがデスクにカタンと着地する音くらいだ。
しかし画面の中はたいてい賑やかで、時には騒々しい世界が広がっている。ニュース記事に意見してみたり、プロジェクトの進捗を確認したり、子どもや猫の写真を共有することもあれば、仕事上の問題にフラグを立てることもある。筆者は自分のオフィス周辺を見渡し、同僚たちとはたして本当につながっているのかと考えてみる。この種の交流で十分なのだろうか。皆、画面を見つめながらも、心の中では孤独感や疎外感を覚えているのだろうか。
テクノロジーが職場の孤独にどのような影響を及ぼしているかについて理解を深めようと、筆者は専門家に疑問をぶつけた。グループチャットやダイレクトメッセージ、ファイル共有プラットフォームを運営するスラック・テクノロジーズの共同創業者兼CEO、スチュワート・バターフィールドである。スラックは多くの業種で主要なコミュニケーションツールとなっており、世界中の同僚との対話も、隣にいる同僚との対話も可能にしている。