※「企業、政府、NPOがともに価値を生み出すには」「社会貢献活動を上手に知らしめる方法」「持続可能性を戦略の柱とすべきもっともな理由」の3本の論文は、DHBR2019年2月号「企業は利益のために そして社会のために」内に収録されております。ただし、3本一括での販売は実施しておりません。ご不便をおかけいたしますが、ご理解いただければ幸いです。

企業の利益と社会の利益が一致する時

 企業の利益と目的は一つになりつつある。ミレニアル世代の80%以上が、世界にポジティブな変化を与えることは、専門家として認められることよりも重要だと答える。彼らはもはや、ビジネスの最大の目的は利益を上げることだとは考えておらず、むしろ社会的価値を生み出すことであるべきだと考えている。そして投資家サイドでは、企業に正と負の外部性を追跡して報告することを求める株主がますます増えており、世界的な大企業が行動を迫られている。顧客は社会的な大義と結び付いた商品を圧倒的に支持する。市民の大多数が、社会のガバナンスのあり方、ひいては問題解決の仕方に変化を求め、現在の企業の姿勢にも変化を求めている。社会的責任に関する活動で認証を得る企業が増えているのも、驚くには当たらない。

 資本市場もまた、全体としてその方向に動いている。2016年には、プロの管理下で行われた投資のうち、ドル換算で4分の1以上を社会的責任投資(SRI)が占めた。そして最近では、世界最大の資産用会社であるブラックロックのトップが、すべての企業に向けて、自社のビジネスがいかに財務実績だけではない「社会に対するポジティブな貢献」をしているかを説明するよう呼びかけた。彼は「企業が長期的に繁栄するためには、株主、社員、顧客、そして自社が活動するコミュニティを含めた、あらゆる関係者に利益を与えなければなりません」と述べた。